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漫画の話です。

2012-01-01から1年間の記事一覧

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ジャンプで読んでいましたが、王の最期の回はそれまでのどの話よりじっくり読み、泣きました。改めてコミックスで読んでまた涙。ほんとにうなるしかないですよね。 そして山田さんの丁寧な考察。1話1話が有機的につながる感じがして、とても気持ちがいいです…

『3月のライオン』いじめ問題についての雑感の話

7巻でとりあえずの決着を見た『3月のライオン』いじめ問題について、軽い雑感をば。3月のライオン 7 (ジェッツコミックス)作者: 羽海野チカ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2012/03/23メディア: コミック購入: 19人 クリック: 1,288回この商品を含むブログ (…

『HUNTER×HUNTER』メルエムとコムギと「母」の話

!!CAUTION!!『HUNTER×HUNTER』30巻のネタバレあるよ!! HUNTER X HUNTER30 (ジャンプコミックス)作者: 冨樫義博出版社/メーカー: 集英社発売日: 2012/04/04メディア: コミック購入: 16人 クリック: 986回この商品を含むブログ (137件) を見る

『ハチミツとクローバー』に見る「天才」の呼ばれ方の話

前回の記事で羽海野チカ作品の人称について触れましたが、今回はその流れで、『ハチミツとクローバー』のはぐの呼ばれ方の変化について考えてみます。ハチミツとクローバー 10巻セット作者: 羽海野チカ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/05/01メディア: …

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頼るのは弱さを見せること。弱さを見せるのは自分にとっては勇気がいること。勇気を持って頼る。あかりさんの「頼っちゃうよ」に通じるものがある。「自分を信頼する」ことは決して一人で何でもできることでは無いんですね。 「信頼」と「盲信」の違いですね…

『3月のライオン』そこにいないあなたへ呼びかける「あなた」の話

修学旅行にもかかわらず一人川べりに座っていたひなのものとへ駆けつけた零。一連のいじめ問題も一応の幕切れを迎え、自分の話を聞いて、傍にいてくれた零に深く感謝をするひな。ラブフラグが順調に立ち続けている、『3月のライオン』です。3月のライオン 7 …

『ハチワンダイバー』『3月のライオン』将棋しかない人間が将棋以外のものを得るためにはどうすればいいのかという話

新刊が出たばかりであるところの『ハチワンダイバー』と『3月のライオン』。私が集めてる将棋漫画がこの2作品しかないので、他の作品を参照する気が無いのはご寛恕願いたいのですが、それはそれとしてこの2作品、主人公のスタンスにおいて共通するところがあ…

「楽しい」が詰まった少年少女の日常 『がらくたストリート』の話

日本のどこぞにある芦原市。そこに住む素直を絵に描いたような小学生・御名方リントの周りには、可愛い幼馴染や一癖も二癖もある同級生、神出鬼没の兄、兄と弟に挟まれ気苦労の絶えないたぶん一番普通な姉、土地の民話を求めてやって来た大学教授、果ては宇…

正常と異形と、常識と禁忌と。境界を行き来する『25時のバカンス』の話

久し振りに市川春子先生の短編集『25時のバカンス』を読み返したら色々と感じるところあって、以前アップしたレビューは未読者を想定して書いているので、そこでは触れきることのできなかったことについて、改めて書いてみようかと思います。ということで、…

ポップな女の子たちの心がざわざわする物語 『空が灰色だから』の話

極度の上がり症の女の子。友人から絶交された女の子。大学デビューに失敗続きの女の子。幼馴染に邪険にされる女の子。体格や性格のせいで男子呼ばわりされる女の子。どうにもなにかがうまくいかない女の子たち(一部例外あり)の、どうにもなにかがうまくい…

彼女の謎は好きになればなるほど深まる 『謎の彼女X』の話

目の下まで前髪を伸ばした転校生・卜部美琴は、最初の挨拶を「よろしく」の一言で済ます、クラスメートからの昼飯の誘いを「眠いから」と言下に断る、授業中「非常に個人的な出来事」から一人大爆笑する、と振る舞ったために転校初日から「ヘンな奴」のレッ…

森薫十年の軌跡『森薫拾遺集』の話

森薫拾遺集 (ビームコミックス)作者: 森薫出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2012/02/15メディア: コミック購入: 14人 クリック: 446回この商品を含むブログ (87件) を見る『エマ』でのデビューから10年を迎えた森薫先生による、今まで単行本に収録…

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ヤマシタトモコのコマ送り手法に関する記事、 面白く読ませていただきました。ありがとうございます。 登場人物の心情の繊細な動きを表すようなああした書きぶりの源流は(特にBL界では)よしながふみにあるような気がしてなりません。たとえば『ジェラールと…

都会の新しい生活は昼に見つけた流れ星のようにときめく『ひるなかの流星』の話

田舎で暮らす女子高生・与謝野すずめは、授業をさぼっては屋上で空を眺めるようなのんびりした生活を送っていた。が、父親がバングラデシュに転勤、母親もそれについていくことを決めたため、彼女だけは日本に残って東京の叔父の家で暮らすことになった。駅…

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こんなこと(RT以下)を思い出しました。山田さんの考察にうなずくことしきり。「3月のライオン」のどこに惹かれるのかが整理できます。王とネテロのの戦闘シーンも良いです。 RT ツイッター名言bot@together_meigen子どもたちにコミュニケーションの力をつけ…

完璧な預言は世界に何をもたらす 『預言者ピッピ』の話

ピッピは地震を予知するために作られたヒューマノイド型スーパーコンピューター。人間の子供・タミオと一緒に「成長」することで予知精度を上げ、ついには世界中の情報を収集・分析することで、数か月以内の大地震を予知するまでになった。けれどある日、ピ…

乾いた空気と乾いた読後感 『地上はポケットの中の庭』の話

自分の仲間を助けてくれた高校生の元に恩返しをすべく現れた、人間大のコガネムシ(『5月の庭』)。盲目の王に仕える、草のにおいのする園丁(『ファトマの第四庭園』)。自分の誕生日に親族が集まってパーティーをしてくれているのに、始終不機嫌な老人(『…

お遍路さんで出会った草食系男子と肉食系女子 『めぐる88』の話

子供の頃から頼まれごとには嫌とは言えず、友人の連帯保証人になったのが運の尽き。友近太一(24歳フリーター)は借金返済の代わりに、肺がんにかかった胴元の親分の快癒を祈って四国八十八箇所霊場巡礼、いわゆるお遍路さんを回ることになった。歩き始めて…

『へうげもの』「ひょうげ」の毒と徳川の正義の話

天下分け目の関ヶ原が目前に迫った『へうげもの』14巻。へうげもの(14) (モーニング KC)作者: 山田芳裕出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/01/23メディア: コミック購入: 6人 クリック: 128回この商品を含むブログ (36件) を見る徳川勢と豊臣・石田勢の趨…

君は数寄のために死ねるか!? 『へうげもの』の話

時あたかも戦国時代。後に天下の茶人として名を轟かせる古田織部正重然も、この時は主君に仕える一介の使番でしかなかった。着々と領地を広げる武人にして、天下の名器を所有する粋人である主君・織田信長の人柄に触れ、彼の心も武と数寄の間に揺れる。信長…

荒川弘の描く飯の話

『銀の匙』に出てくる飯って美味しそうですよね。銀の匙 Silver Spoon 1 (少年サンデーコミックス)作者: 荒川弘出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/07/15メディア: コミック購入: 27人 クリック: 1,521回この商品を含むブログ (339件) を見る1巻では空腹に…

『BLACK LAGOON』理不尽な舞台監督と踊る演者の交代劇と、内面描写の変化の話

「10巻は?」でおなじみの『BLACK LAGOON』。BLACK LAGOON 9 (サンデーGXコミックス)作者: 広江礼威出版社/メーカー: 小学館発売日: 2009/10/19メディア: コミック購入: 17人 クリック: 905回この商品を含むブログ (195件) を見るそれはともかく、現在の最新…

荒木飛呂彦の語る即興演奏と創作行為の共通点を、もう少し膨らませた話

講談社現代新書『物語論』に、荒木飛呂彦先生のこんな話が載っています。物語論 (講談社現代新書)作者: 木村俊介出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/18メディア: 新書購入: 3人 クリック: 31回この商品を含むブログ (15件) を見る 『ジョジョ』って、す…

硝煙たなびき血飛沫飛び散る 悪徳の街は眠らない 『BLACK LAGOON』の話

東南アジアはタイにある、悪党どもが蔓延る街・ロアナプラ。日本の商社員・岡島緑郎は、仕事で近辺を航海中に運び屋ラグーン商会の襲撃を受け荷物を強奪、さらには誘拐までされてしまった。なんとか本社と連絡が取れるも、強奪された荷物は倒産の危機に瀕し…

魔法少女はガチムチの35歳!? 『魔法少女プリティ☆ベル』の話

「神威の呼び鈴」リィン・ロッドを手に、神威を召喚する魔法少女プリティ☆ベル。五代目の使い手となる少女を探すために、天使であるミルクとココアは人間界を翔び回っていたが、邪魔する魔族の襲撃により二人は傷を負った。それでもリィン・ロッドの導きによ…

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自分も鈴鹿8耐のエピソードが好きです。悟の追い上げを実況するシーンを読むと熱いものが込み上げてきます。それから、自分も一冊だけと思い読み出すと、つい続きを読みふけってしまいます。 今回のレビューを書くに当たり、適当に見繕って読もうと思ってい…

セラスとロック 夕闇にいるものの笑顔の話

数日前に書いたこの記事。 平野耕太の笑う主人公の話 - ポンコツ山田.com コメントで、こんなのをいただきました。 HELLSINGで笑顔に触れるなら 血を吸って正真正銘の吸血鬼になってインテグラに再開した セラスの天真爛漫な笑顔に触れて欲しいです セラスは…

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拍手イラストまでハンタ賛美w 富樫先生がやる気を出してくれているだけでヨシとしましょう。 友人が描いてくれたイラストでございます。 あとはやる気がいつまでもってくれるのかだけです! 撫子の記事みました! 納得ですね 何が循環なんだろうと引っかか…

命を吹き込まれたマシンは走る!走る!!走る!!! 『D-LIVE』の話

普段は冴えない高校生の斑鳩悟は、学校でも級友になめられっぱなし。だけどその実、世界的な人材派遣会社・ASEに所属する彼は、一度依頼が舞い込めばあらゆるマシンを乗りこなし仕事を完遂する、スーパーマルチドライバーだった。どんなにうすぼんやりした顔…

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あけましておめでとうございます!いつも楽しみにさせて頂いてます! HUNTER×HUNTERの新刊発売は連載再開の宣伝も兼ねているでしょうから、現在の連載が休載→次の連載再開、となるまでは望み薄かと……orz アニメ放送も始まったので、そんなに遅いペースにはな…