ポンコツ山田.com

漫画の話です。

2017-01-01から1年間の記事一覧

『アウトレイジ最終章』『銀河の死なない子供たちへ』死ぬことの恐怖の話

つい先日、友人に誘われて、『アウトレイジ 最終章』を観てきました。実のところ、1も2も観ていないでいきなり最終章から観るという非常に罰当たりな観方をしたのですが、これが案外楽しめました。事前にウィキペディアで1と2のあらすじを読んでおいても…

死を思う死なない永遠の日々『銀河の死なない子供たちへ』の話

π(パイ)とマッキの姉弟,それにお母さん。彼女たちは,地球に残った唯一の人間たち。でも,本当にそうかはわからない。ひとつに,もしかしたら地球のどこかにはまだ生きている人間がいるかも知れないから。もうひとつに,永遠に死なない存在を人間と呼んで…

夜の学校 二人だけの約束 ぬけるような夜空の下で『月曜日の友達』の話

水谷茜は月曜日が嫌いだ。まだ慣れない中学校に行かなければならないから。中学校に上がって塾や部活に行き始めた友人たちと遊べないから。気の合わない姉が帰ってくるから。 一週間が始まる度に気が塞ぐ。学校が終わっても、家に帰っても、落ち着かない。月…

映画、それは夢と希望と狂気の大釜 『映画大好きポンポさん』の話

ポンポさんは映画プロデューサー。伝説の名監督である祖父から、幼少時より映画の見方について手ほどきを受けていた彼女は,まだ少女と言ってもいい年頃ながら,何本もの大ヒット作を排出している若きシネアストなのです。 映画製作に奔走するポンポさんのか…

好奇心の先には「すこしふしぎ」『好奇心は女子高生を殺す』の話

女子高生。それは世界で一番好奇心旺盛な生き物。話しかけたい人がいれば臆せず話しかけ、見知らぬ建物があれば面白そうだからと行ってみて、しゃべれる動物が捨てられていれば事情を聞いて元の飼い主に文句を言い、世界のためなら宇宙彼方の星でも何のその…

嬉し恥ずかしカウントダウン『初情事まであと1時間』の話

ある者達は幼なじみ同士、ある者達は魔王との決戦直前の勇者と魔法使い、ある者達はフラれたばかりの先輩と彼女を慕う後輩。そんな彼や彼女が、初めての情事に臨むまでの直前1時間を切り取った、嬉し恥ずかしドキドキのオムニバス……初情事まであと1時間 1 (…

楽しい趣味はいつでも楽しい! 飛び込めサバゲ沼『サバゲっぱなし』の話

父の会社にコネで入社し、受付嬢として日々ぼんやりとすごしている木枯ニコは、刺激に飢えていた。毎日が退屈。毎日がつまらない。毎日同じことの繰り返し。何か面白いことはないかと夜の街をさまよい、ふと目について入ったのがBar FREIHEIT。壁一面に、酒…

漫画の修羅たちは血で血を洗う『狭い世界のアイデンティティー』の話

漫画家のタマゴ・神藤マホ。大手出版社である件社(くだんしゃ)で、年間賞佳作を受賞した彼女にはある目的があった。それは、かつて同社に持ち込みをした際、そのビルの上階から突き落とされ、串刺しになって死んだ兄の敵を取ること。彼女は誓う。暴の力で…

ヘドロ生命体が生み出す善と疎外と寂しさ『黒き淀みのヘドロさん』の話

お嬢様ひかりに仕える執事のジローは、彼女の横暴に振り回されてばかりでため息の毎日。彼の高校のクラスメートであるレーンはそれを見て、得意の黒魔術で、ヘドロを材料にしてお助け新兵器を爆誕させる。その名も、黒き淀みのクラウネッサことヘドロさん。…

拍手レス

どちらの作品もすきなのでめちゃくちゃ面白かったです。 2つの作品に共通して言えることが人間の進化に悪意は欠かせないものであること、 納得というか感心というか、読んでいてため息が出るほどいろいろ考えさせられました。 こんにちは、ネウロから考える…

『亜人ちゃんは語りたい』誰かに頭を預けるデュラハンの信頼感の話

今現在唯一、どころか、ここ数年レベルで唯一視聴継続しているアニメ『亜人ちゃんは語りたい』。亜人ちゃんは語りたい 1(完全生産限定版) [Blu-ray]出版社/メーカー: アニプレックス発売日: 2017/03/22メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (5件) を見る6…

『ど根性ガエルの娘』作品の外に実在する登場人物とそこから生まれる奇妙な面白さの話

1月20日の夜、にわかに私のtwitterのTLが騒がしくなりました。多くの人がある作品について語り、また感想のリツイートをしだしたのです。 その作品とは『ど根性ガエルの娘』。同日に第15話がアップされると、その内容に衝撃を受けた人が非常に多かったよ…

『亜人ちゃんは語りたい』デュラハン京子 見本のないものの描き方の話

ペトス先生原作のアニメ『亜人ちゃんは語りたい』の放送が始まりました。 TVアニメ「亜人ちゃんは語りたい」公式サイト とりあえず視聴してみようかと思いチャンネルを合わせました。初回は一時間スペシャルとのことだけど、実のところ、前半30分は声優陣に…

家と女と独りと幸せとさびしさと 『プリンセスメゾン』の話

家。それは人の集まる場所であり、明日への活力を養う場であり、人の夢を投影する箱であり、資産でもあり簡単に変えられるものでもあり、そしてなにより人が暮らす場所。 居酒屋チェーンで正社員として働く沼越幸は、暇を見つけてはショールームや不動産を回…