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漫画の話です。

珈琲

『ワンダンス』『ブルーピリオド』『メダリスト』言葉を与えられた感覚とその影響力の強さの話

『ワンダンス』。『ブルーピリオド』。『メダリスト』。 ダンス、絵画、フィギュアスケートと、どれも芸術(表現)をテーマにした、私の好きな漫画ですが、これらの作品には共通点があります。それは、感覚の言語化に強く意識的である点です。ワンダンス(6…

『ワンダンス』カボの強さと弱さ、浮かぶ宇宙と踏みしめる大地の話

高校対抗ダンスバトルの個人戦が佳境に入った『ワンダンス』。ワンダンス(6) (アフタヌーンコミックス)作者:珈琲講談社Amazonワンダ、伊折、恩ちゃん、宇千、カベ、そしてカボ。それぞれがそれぞれのニュアンスを出して踊るバトルは、ビートを見せていく…

俺マン2019の話

今回も参加した俺マン2019。 oreman.jp 今年の幕開けに、自分が推した作品を軽くご紹介。 「「今年自分が面白いと感じた作品を紹介する」以外、明確なレギュレーションを設けていません。」という元々のゆるいレギュレーションに、「今年発売(発表)さ…

『ワンダンス』ダンスの自由と動かされる感覚の話

三度あることは四度ある。『ワンダンス』のお話です。 今回は、ワンダの言うダンスの「自由」と、カボの感じたダンスの「動かされてい」る感覚の話。 ワンダはカボからダンスが好きな理由を聞かれ、その一つとして「なんか「自由になれる感じがする」と答え…

『ワンダンス』吃音とリズムとダンスの話

まだまだ書くよ、『ワンダンス』の話。今日はカボの吃音にスポットをあてた話。 本作の主人公カボこと小谷花木には吃音の症状があり、それが彼のコンプレックスとなっています。 吃音とは、簡単に言えばどもること。症状のパターンとして、 ・連発型:一つの…

『ワンダンス』世界を分割して乗るダンスの話

5月にして今年の俺マンに食い込むことがほぼ決定の『ワンダンス』。 レビューはこちら。 踊る彼女は自由に踊る『ワンダンス』の話 - ポンコツ山田.com 高校のダンス部を舞台にした漫画である本作では、ダンスのコツもそこかしこに出てくるのですが、その中で…

踊る彼女は自由に踊る『ワンダンス』の話

東京の流行が5年遅れて入ってくるような田舎の高校生活。吃音に悩む高校一年生・小谷花木(こたにかぼく)は、目立たず、周りに逆らわず、普通であることを自分に強いて人生を送ってきた。でも、そんな彼が出会ったのは、同級生の湾田光莉(わんだひかり)。…

彼女はのぼる みんなは見つめる 『のぼる小寺さん』の話

高校一年生の小寺さんは、クライミング部に所属する女の子。大好きなボルダリングに毎日精を出しています。明るい髪の色や、他人と群れない性格もあって、クラスメートらからは少々遠巻きにされていますが、誰に対しても優しく気を遣え、存外素直な性格から…