2014-01-01から1年間の記事一覧
今年最後の更新は、6年の時を経て帰ってきた、施川ユウキ先生の『おかえりなさいサナギさん』です。おかえりなさいサナギさん(1)(少年チャンピオン・コミックス・タップ! )作者: 施川ユウキ出版社/メーカー: 秋田書店発売日: 2014/12/10メディア: コミック…
母親が作った借金のために、「おとなのおみせ」で女装して働くことになった11歳の少年ジャン。それまでの平凡ながらも幸せな生活が壊れてしまった中で出会った、同い年の少年ポールとの交友に唯一の慰めを見つけていたたジャンだけど、自分が汚いものになっ…
最近読んでいる本で『影響力の武器』があるのですが、その中で、人間は自身の行為を一貫性のあるものにしたい、あるいは他人からそう見られたいという欲求があるという記述がありました。影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか作者: ロバート・B・…
時は2063年。今より半世紀先の未来。技術の発展により種々の問題は解決し、そしてその技術によってまた別の問題が生まれている、そんな時代。15歳の氏家清隆は、極端にリスクを嫌う性格を直すために父親から一人暮らしを強いられ、北海道は礼文島から神奈川…
小学校以来の幼馴染みである舞と吉岡。腐れ縁が腐りすぎて、どうやって距離を詰めたものかと思い悩んでいた吉岡だけど、中学校の卒業式の日に同級生から背中を押され、なかば無理やり舞と恋人同士に。でも、良くも悪くも気を遣わなくて済んでいた今までの距…
先々月に発売された、若林稔弥先生の『僕はお姫様になれない』。僕はお姫様になれない (1) (電撃コミックスNEXT)作者: 若林稔弥出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス発売日: 2014/09/26メディア: コミックこの商品を含むブログ (4件) を見…
物理の先生はとやかく「なぜそうなるのかを徹底的に考えろ」と脅してきましたが、高校生、大学生の経験値や知識で100%その意味を理解するなんて、どんな初歩的な公式であっても無理でした。これからは少し考えてわからなかったものは「まあ、もっと進めばわ…
今年度のオレコン漫画ランキング暫定一位に輝いている、田島列島先生の『子供はわかってあげない』。 夏の日に少年は男になり、少女は恋をする『子供はわかってあげない』の話 - ポンコツ山田.com 子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)作者: 田島列島…
ブラックラグーンのロベルタ編についての記事を読みました。 自分の中でもやっとしていたことが明確になって良かったです。 個人的には「面白い」ことのためにロアナプラに居るロックにとって、ラグーンの面々はどういう位置づけにいるのか(通俗的な話で恐…
夏の大会に向けて練習に励む水泳部のサクこと朔田美波。休憩時間にふと見た校舎の屋上にあった人影が気になって、練習後にそこへ走れば、いたのは去年同じクラスだった書道部のもじこと門司昭平だった。二人ともアニメが好きということが知れ、仲良くなる二…
ヤマシタトモコ先生の『運命の女の子』に収録されている『きみはスター』。タイトルにも用いられているスター=星をキーワードに,本作を読み込んでみたいと思います。運命の女の子 (アフタヌーンKC)作者: ヤマシタトモコ出版社/メーカー: 講談社発売日: 201…
先日レビューをしましたヤマシタトモコ先生の『運命の女の子』。 彼女らはそれに乗るのか、抗うのか 『運命の女の子』の話 - ポンコツ山田.com そこに収録されている『きみはスター』の中で、ちょっと気になったコマがありました。 (運命の女の子 p113) …
人が生まれる時に必ず「呪い」をかけられるようになった世界。16歳になるとその呪いが発動し、人はそれを克服しなくてはいけない。ただ呪いの中身は千差万別で、軽重もある。呪いが大きければ大きいほど、それを克服した人は偉大な人物になるという。 そん…
今月号のアフタヌーンで、西尾維新原作『零崎軋識の人間ノック』のコミカライズがスタートしました。それを読んで、以前ふと思ったことを検証してみた記事ですので、漫画でこれから描かれるかもしれない内容について触れています(第1話時点では、まだそこ…
高校生。それは甘酸っぱくも恥ずかしい青春のかたまり。好きな人もできるし、恋人もできるし、告白もするし、ふられもするしで、喜びと悲しみがてんこ盛り……徒然チルドレン(1) (講談社コミックス)作者: 若林稔弥出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/08/16メ…
小さい頃は、できるものならなんでもドライバーで分解して周りを困らせていた少女・向坂晴。分解魔だった彼女も、長じるにつれその性格は鳴りを潜めていたのだが、高校生になってふとしたきっかけで出会った電子工作のおかげで(せいで)、また違った方向に…
眠れない夜にこちらの「地上はポケットの中の庭」のレビューにたどり着いたのですが、なるほど、どうしてあの漫画があんなに私の心をくすぐったのか、それを緻密に分析されていて納得することはさることながら、レビューに織り込まれる言葉の綺麗さにもほう…
10年前に父母を亡くし、そしてつい一か月前にも姉を亡くした高校生・柚原(ゆはら)。なんとか一人で暮らす中、見覚えのないベリーショートの女の子と出会う。だが、自分を呼ぶ「ゆんちゃん」という響きに、相手がかつて隣に住んでいた幼馴染み・黄路(こう…
以前書いたものの続き。暗殺教室 10 (ジャンプコミックス)作者: 松井優征出版社/メーカー: 集英社発売日: 2014/07/04メディア: コミックこの商品を含むブログ (28件) を見る2学期になり、暗殺術の応用編としてフリーランニング、すなわち「熟練して極めれば……
「天才」に関する考察を楽しく読ませていただきました 首肯できる部分やそうだよなーやうならされる部分が多くこの考察に出会えてとてもうれしいです 尖りのあるエッジの効いた考察を積み重ねることが出来る管理人様のような人は中々いない貴重なひとだよな…
時は1933年、ソヴィエト連邦の北西部に位置するカレリア自治共和国で、湖畔で絵を描いている男が一組の男女に話しかけられた。車椅子に乗った美貌の少女と、それを押す寡黙な青年。少女は、湖畔に立つ別荘の管理人である男にそこへ一週間住まわせるよう賭け…
高校の国語科教師、國立国彦。新任ながらも担任を持ち、なんやかやと日々をこなしている。けれどある日、ふとしたことから一人の女生徒・一宮数美に懐かれて以来、どうやらモテ期が来てるらしい。泣き虫無口眼鏡。先生専門のビッチ。ツンデレ委員長。わがま…
新刊発売とともにアニメ化&実写映画化という衝撃ニュースの飛び込んできた『暗殺教室』。暗殺教室 10 (ジャンプコミックス)作者: 松井優征出版社/メーカー: 集英社発売日: 2014/07/04メディア: コミックこの商品を含むブログ (28件) を見る実写………? 一瞬嫌…
『ドラゴンボール』に『幽遊白書』、『スラムダンク』に『封神演義』『るろうに剣心』と、少年時代にそうそうたる看板漫画が連載されていながら今まで買って読むことをしたことのなかった少年ジャンプ(基本的に友人の家で読んでた)。その私をして生涯初め…
男子大学生・西条は、中学に上がった頃から恋をしている女性が光って視えるようになった。けれど、自分に向かって光ってくれる女性がなかなか現れないでいる内に、いつしか彼は恋愛そのものを遠ざけるように。そんな西条がある日大学の講義で出会ったのが、…
ラブやんについて書いているブログはかなり少ないので、楽しく読ませていただきました。 あの漫画をここまで真面目な角度で理解し易く語れるとは感服です。 ありがとうございます。『ラブやん』のシンプルなコマ割りは、実にすっきりしていてよいと思うので…
以前書いた『黒』のレビューの最後でもちょっとだけ触れた、この作品から感じる幼女の描き方の業の深さにについて。 となりのヤングジャンプ:黒 黒─kuro─ 1 (ヤングジャンプコミックス)作者: ソウマトウ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2014/05/19メディア:…
読み込みの深さに感動した。榊原が言い返せなかったサクラの言葉、利休もとなりでうなづいていましたよね。私も、名セリフと思いマシた。 浜辺の景さえ風炉の灰形で見立てようとするほどに、日常の些細な物事の中に美を見出す、という感性はとても大事なもの…
東北のとある山奥にある熊出村。そこに伝わる伝説によれば、かつて猛威を奮った人食いクマは一人の娘の説得により改心し、以降村のために働き、村人と共存したという。その末裔である人語を解するクマ・ナツと、クマと村人の橋渡しとなる巫女のまち。村の守…
「レストー夫人」。それは、ある高校の2年生が毎年行う劇の演目。7つのクラスで同じ劇からそれぞれ異なる台本を作るため、7つの「レストー夫人」が毎年上演される。 ある年のあるクラス、そこには志野という少女がいた。西洋人じみた美しい顔立ちの彼女は…