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漫画の話です。

山田芳裕

『へうげもの』価値の相対化と「清然」の話

最終巻が発売されてしばらく経ってしまった『へうげもの』。 衝撃的な古田織部の最期(?)に拙者の固き丹田も緩み候えば、何を書いていいものやらと思案していたのですが、全巻再読して、ようやくいくつかポイントが見えてきたので、それをまとめていこうと…

『へうげもの』歴史は繰り返す。同じ轍を踏む織部と利休の話

関ヶ原の戦いが終わった『へうげもの』15巻。へうげもの(15) (モーニング KC)作者: 山田芳裕出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/07/23メディア: コミック購入: 7人 クリック: 106回この商品を含むブログ (32件) を見る投石器で飛ばされる織部、ヤンキー小…

『へうげもの』「ひょうげ」の毒と徳川の正義の話

天下分け目の関ヶ原が目前に迫った『へうげもの』14巻。へうげもの(14) (モーニング KC)作者: 山田芳裕出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/01/23メディア: コミック購入: 6人 クリック: 128回この商品を含むブログ (36件) を見る徳川勢と豊臣・石田勢の趨…

君は数寄のために死ねるか!? 『へうげもの』の話

時あたかも戦国時代。後に天下の茶人として名を轟かせる古田織部正重然も、この時は主君に仕える一介の使番でしかなかった。着々と領地を広げる武人にして、天下の名器を所有する粋人である主君・織田信長の人柄に触れ、彼の心も武と数寄の間に揺れる。信長…

「へうげもの」に見る「箔」と「愛」の話 後編

前編はこちら 「へうげもの」に見る「箔」と「愛」の話 前編 さて、後編では改めて秀吉にスポットを当てていきます。 秀吉の立身出世を振り返れば、「百姓から渡りのもの」、「足軽から大名」「天下人」と、身分のピラミッドのほぼ最下層から頂まで一代で駆…

「へうげもの」に見る「箔」と「愛」の話 前編

※12巻のネタバレがあるよ。未読の人は注意してね。

「へうげもの」天下人秀吉の「非情」とは違う「努力」の話

へうげもの(11) (モーニング KC)作者: 山田芳裕出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/07/23メディア: コミック購入: 12人 クリック: 118回この商品を含むブログ (60件) を見る戦国時代を生きる数寄大名・古田織部を主役に据えた「へうげもの」。彼が目指すと…

「へうげもの」の過剰な表情と、古田織部(=山田芳裕)の美意識のリンクの話

へうげもの(9) (モーニング KC)作者: 山田芳裕出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/07/23メディア: コミック購入: 9人 クリック: 150回この商品を含むブログ (112件) を見る「へうげもの」九巻の最後で、利休居士から授かった花入から示唆を受け、古田織部…

「物語」としての歴史の善悪と、「へうげもの」の数寄心フィルターの話

歴史とは「物語」であると思う。 それは、過去に起きたことがフィクションであるということではなく、過去のそれぞれの出来事を因果関係で結びつけ、意味を持たせているということだ。言い方を変えれば、歴史の本にはそれを読むものが納得できるように(極論…

「へうげもの」に見る、音と「もの」のイメージの結びつき

へうげもの(7) (モーニング KC)作者: 山田芳裕出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/08/22メディア: コミック購入: 9人 クリック: 178回この商品を含むブログ (104件) を見る中世での美術工芸品にスポットを当てている、一風変わった歴史物である「へうげも…