子供はまだ何色にも染まらず吸収力が高いだけに、ちょっとしたことが後の人生を大きく変える出来事にもなりうる。そう、たとえば性癖とか。その相手が、普通の人間にはない特徴を有する異種族であればなおさら。
年齢不詳のギャルエルフに「握手洗い」をしてもらう。
ムッキムキのオーガ娘と混浴して腹筋を触らせてもらう。
女の子にTSした幼馴染とヌルヌルローションプレイをする etc...
君の性癖はこの漫画に耐えられるか……?
まあ内容はタイトルで10割説明してるのでそれ以上の説明は不要ですが、もう少しだけ補足すれば、主人公のオタク君こと神敗兵(じん まけへい)がいろいろな世界線でいろいろな異種族娘と接し、彼女らの意図的だったり無自覚だったりする振る舞いで性癖を歪められてしまう、というそれだけのお話です。
たとえば上で挙げた、年齢不詳のギャルエルフによる「握手洗い」。
そも握手洗いとは、二人が相向かいになって石鹼をつけた手をニュルニュルと握り合い、指をクチュクチュと絡め合い、手のひらをヌラヌラと揉みあう非常に性的なプレイ…ではなく綺麗に手を洗うためのまっとうな方法。まあ「握手洗い」でググっても本作が最上位に表示されているので、果たして本当に一般的でまともなものかはわかりませんが……
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ともあれそんなプレイを、きれいでギャルで年齢不詳なお風呂上がりのエルフとやった日には、たとえ健全な男の子であろうと性癖三回転半捻りもやむなし。オタク君じゃなくても「エルフフェチ」「お風呂フェチ」「年増フェチ」「人妻フェチ」「手フェチ」を同時発症し不治の病として一生付き合っていかざるを得ないでしょう。
そんなこんなの性癖激ゆがめシチュエーションが、牛帝先生のアイデアと紙魚丸先生の画力で描かれているわけです。冒頭に挙げたもの以外にも、ヌルヌルソープ足舐めだの、芋娘サキュバスASMRだの、女魔王尊厳破壊プレイだの、スク水アンドロイドわからせだの。おい、本当に大丈夫かこの本。
本作では「性癖」や「フェチ」という言葉で表されてますけど、ある特定の条件やシチュエーションに符合すると途端に嗜好の門戸があけっぴろげになることは誰しもあって、その種類も、比較的多くの人がうなずくものから、ネットの海に深く潜らないとなかなか同好の士に出会えないものまで、クー●ーペンシル2万色もかくやといったグラデーションとバリエーションがあるわけです。
私で言えば、本作に登場するものなら「お風呂フェチ」や「おねショタフェチ」、「入浴フェチ」、「スライム娘フェチ」なんかはわかりみ……!となりますが、「筋肉娘フェチ」や「TSフェチ」、「尊厳破壊フェチ」なんかはちょっと理解が遠いものだったりします。
まあ登場するフェチのどれがわかりどれがわからぬと言うだけでだけでその人の中身があけすけになってしまいそうなのでこの話はここまでですが、ことほど左様に人の思考は千差万別千変万化。ハンバーグが嫌いな人もいればアルミサッキが好きな人もいる。スライム娘はオッケー!でもオーガ娘はノーセンキュー……な人もいる。他人の皿を笑ってはいけないし他人のセックスを笑ってもいけない。
でも本作はどんな嗜好も等しくえっちく描いてくれていて、普段ならビーンボールもいいとこなドン外れ性癖にもドキリとしてしまうかもしれません。ていうかしました。すごいぞ。
誰にも理解されない孤独に膝を抱えて泣いているあなたの肩をこの作品はそっと叩いてくれるはずだし、なんならこの作品を読んであなたの仲間になる人も出てくるかもしれない。そんな希望をもって、この本を開け。少し前屈みになりながら。
ちなみに私はTS甘エビ娘とスライム娘がどえらくヤバいと思いました。どえらいです。この本に子供の頃に出会わなくてよかったと、わりと本気で思える。
ちなみに単行本では乳首券発行中の紙魚丸先生の絵はもちろんえっちいのですが、各話の間挟まれる牛帝先生のイラストもいいのですよね。決してうまいわけではないのですが、癖をくすぐるというか、子供の頃に読んだソフトえっちいくらいの絵を思い出すというか、心の中のリトル山田がいきり立つというか。私は何を言ってるんです?
【第1話】オタク君の性癖を一生歪めていく異種族娘たち
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