漫画
まだまだ書くよ、『ワンダンス』の話。今日はカボの吃音にスポットをあてた話。 本作の主人公カボこと小谷花木には吃音の症状があり、それが彼のコンプレックスとなっています。 吃音とは、簡単に言えばどもること。症状のパターンとして、 ・連発型:一つの…
5月にして今年の俺マンに食い込むことがほぼ決定の『ワンダンス』。 レビューはこちら。 踊る彼女は自由に踊る『ワンダンス』の話 - ポンコツ山田.com 高校のダンス部を舞台にした漫画である本作では、ダンスのコツもそこかしこに出てくるのですが、その中で…
東京の流行が5年遅れて入ってくるような田舎の高校生活。吃音に悩む高校一年生・小谷花木(こたにかぼく)は、目立たず、周りに逆らわず、普通であることを自分に強いて人生を送ってきた。でも、そんな彼が出会ったのは、同級生の湾田光莉(わんだひかり)。…
熊沢直達は、遠方にある高校への進学を機に実家を出た。下宿先はおじさんの住む家。しかし、春雨の中、降りた先の駅で待っていたのは、おじさんではなく、榊と名乗る妙齢の女性だった。彼女とおじさんの関係を邪推し、自分がおじさんの家に住んでいいのかと…
校舎の隅っこ、地学部の部室を乗っ取った文学部。そこにいるのは唯一の部員、児玉まりあ。まるで詩のような話し方をする児玉さん。彼女が言葉を紡げば、そこには文学が生まれる。文学部に入部するため、僕こと笛田君は部室まで毎日通う。彼女の入部テストは…
クラス替えで隣の席になった三重さんは、いつもぼうっとしている、めがねの女の子。いつもぼうっとしていて、口を開けば少しずれたことを言って、でも、そんな彼女のことが気になってしかたがない。そんなある日、三重さんはめがねを忘れて登校してきたので…
今年も開催されている俺マン2018. oreman.jp 例年通り乗っかって、今年読んだ漫画のお薦めを挙げたいと思います。 企画自体のレギュレーションは「その年自分が面白いと思った作品」と至極緩いものですが、俺ギュレーションとして、「今年発売された作品5つ…
「次にくるマンガ大賞2018」第2位に輝き、2019年7月からのアニメ化も決定している『Dr.STONE』。 ある日、世界中の人間(とツバメ)が何らかの理由により石化し、およそ3700年の時を越えて復活した主人公の石神千空。人為は自然に還り、野生が蔓延っている…
2巻も最高だった『ポンポさん』。 とはいえやっぱり1巻も最の高。綺麗に完結した一冊の中に起承転結をぎゅっととじこめており、作中のポンポさんの嗜好通り、「シーンとセリフをしっかり取捨選択して 出来る限り簡潔に 作品を通して伝えたいメッセージを表…
下巻の発売からしばらく経ってしまいましたが、『銀河の死なない子供たちへ』の話。 上巻発売時のレビューはこちら。 yamada10-07.hateblo.jp 不老不死の二人の姉弟とその母が暮らす、他に人間のいない地球。三人だけの世界。永遠の生を健やかに享受するπと…
最終巻が発売されてしばらく経ってしまった『へうげもの』。 衝撃的な古田織部の最期(?)に拙者の固き丹田も緩み候えば、何を書いていいものやらと思案していたのですが、全巻再読して、ようやくいくつかポイントが見えてきたので、それをまとめていこうと…
前回書いたハンタについての記事で、ネテロの遺志とそれを受け継ぐパリストン、二人の共通点と相違点を考えました。 yamada10-07.hateblo.jp 今回の記事では、前回の最後に触れた、二人と同じく「楽しさ」を行動理念に据えているジンについてと、それを考え…
先日発売された、『HUNTER×HUNTER』35巻。 この密度の作品が年に2冊刊行なら何も文句はないのですがそれはともかく、濃い内容のせいで既刊を読み返さなきゃ継承戦がどんなもんだかすっかり思いだせないでいたので、会長選挙編あたりから再読していたのです…
前回の記事でレビューした『ショート・ピース』。 世界よ、この素晴らしき人間たちに喝采を 『ショート・ピース』の話 - ポンコツ山田.com そこでの置き土産で、人が根っこのところで抱えている感情の肯定と、主人公キヨハルの「映画が俺の、想像の域を出な…
地方でそこそこの人気を博しながらも、上に行けないでいるバンドのボーカル・月子は、後ろ盾をしてもらっているライブハウスの社長からもっと売れ専の曲を作れと言われ、くさっていた。新曲のPVを作ろうとするも、予算も無いので、地元の高校の映研が賞を…
10巻の大台に乗り、小鳥の受験も佳境を迎えた『甘々と稲妻』の最新刊。 その47では、ついに小鳥が専門学校の受験へと向かうのですが、「普通にやれば受かるから」「もっと普通にやればいいよ」と、普通が連呼されるアドバイスと応援に、むしろ大きなプレッシ…
つい先日、友人に誘われて、『アウトレイジ 最終章』を観てきました。実のところ、1も2も観ていないでいきなり最終章から観るという非常に罰当たりな観方をしたのですが、これが案外楽しめました。事前にウィキペディアで1と2のあらすじを読んでおいても…
π(パイ)とマッキの姉弟,それにお母さん。彼女たちは,地球に残った唯一の人間たち。でも,本当にそうかはわからない。ひとつに,もしかしたら地球のどこかにはまだ生きている人間がいるかも知れないから。もうひとつに,永遠に死なない存在を人間と呼んで…
水谷茜は月曜日が嫌いだ。まだ慣れない中学校に行かなければならないから。中学校に上がって塾や部活に行き始めた友人たちと遊べないから。気の合わない姉が帰ってくるから。 一週間が始まる度に気が塞ぐ。学校が終わっても、家に帰っても、落ち着かない。月…
ポンポさんは映画プロデューサー。伝説の名監督である祖父から、幼少時より映画の見方について手ほどきを受けていた彼女は,まだ少女と言ってもいい年頃ながら,何本もの大ヒット作を排出している若きシネアストなのです。 映画製作に奔走するポンポさんのか…
女子高生。それは世界で一番好奇心旺盛な生き物。話しかけたい人がいれば臆せず話しかけ、見知らぬ建物があれば面白そうだからと行ってみて、しゃべれる動物が捨てられていれば事情を聞いて元の飼い主に文句を言い、世界のためなら宇宙彼方の星でも何のその…
ある者達は幼なじみ同士、ある者達は魔王との決戦直前の勇者と魔法使い、ある者達はフラれたばかりの先輩と彼女を慕う後輩。そんな彼や彼女が、初めての情事に臨むまでの直前1時間を切り取った、嬉し恥ずかしドキドキのオムニバス……初情事まであと1時間 1 (…
父の会社にコネで入社し、受付嬢として日々ぼんやりとすごしている木枯ニコは、刺激に飢えていた。毎日が退屈。毎日がつまらない。毎日同じことの繰り返し。何か面白いことはないかと夜の街をさまよい、ふと目について入ったのがBar FREIHEIT。壁一面に、酒…
漫画家のタマゴ・神藤マホ。大手出版社である件社(くだんしゃ)で、年間賞佳作を受賞した彼女にはある目的があった。それは、かつて同社に持ち込みをした際、そのビルの上階から突き落とされ、串刺しになって死んだ兄の敵を取ること。彼女は誓う。暴の力で…
お嬢様ひかりに仕える執事のジローは、彼女の横暴に振り回されてばかりでため息の毎日。彼の高校のクラスメートであるレーンはそれを見て、得意の黒魔術で、ヘドロを材料にしてお助け新兵器を爆誕させる。その名も、黒き淀みのクラウネッサことヘドロさん。…
1月20日の夜、にわかに私のtwitterのTLが騒がしくなりました。多くの人がある作品について語り、また感想のリツイートをしだしたのです。 その作品とは『ど根性ガエルの娘』。同日に第15話がアップされると、その内容に衝撃を受けた人が非常に多かったよ…
家。それは人の集まる場所であり、明日への活力を養う場であり、人の夢を投影する箱であり、資産でもあり簡単に変えられるものでもあり、そしてなにより人が暮らす場所。 居酒屋チェーンで正社員として働く沼越幸は、暇を見つけてはショールームや不動産を回…
アニメ化! 大事なことなのでもう一度言います。 ア ニ メ 化 ! !アリスと蔵六 7 (リュウコミックス)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2016/11/11メディア: コミックこの商品を含むブログ (3件) を見るということで、2016年も終わりに…
人目を避けて旅をする二人のこびと、ヨルとネル。研究所から逃げ出した二人は、南へ、南へ。その道程は、辛くて、厳しくて、楽しくて、不安で、でも二人は旅をする。逃避行の息つく先はどこなのか、何なのか、二人は知らない。でも二人は旅をする。なんかふ…
一か月遅れで発売された『GIANT KILLING』42巻。 A代表に呼ばれた東京Vの持田選手と、海外で活躍する現A代表10番の花森両選手の因縁から、ETU対東京Vの東京ダービーへ続いていく、非常に熱い巻となっています。序盤から激しく球際で競り合い、両者一…