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漫画の話です。

2012年の総括の話

新年あけましておめでとうございます。旧年中は御愛顧いただきありがとうございました。本年も去年同様ぼちぼちいこうと思ってますので、どうぞよしなに。
さて、新年一発目の記事は毎年恒例去年の総括です。
まずは、印象深かった作品に関するものから。

HUNTER X HUNTER32 (ジャンプコミックス)

HUNTER X HUNTER32 (ジャンプコミックス)

昨年末の駆け込み二巻発売のために、去年は『HUNTER×HUNTER』は3巻出てるんですよね。Wikipediaを見てみたら、年に三冊発売したのは2001年以来のようです。この作品、週刊誌連載でしたよね?
『HUNTER×HUNTER』メルエムとコムギと「母」の話 - ポンコツ山田.com
『HUNTER×HUNTER』「王」と「母」と「唯一無二」の話 - ポンコツ山田.com
『HUNTER×HUNTER』「それはどっちの?」の問いをめぐる、キルアの価値観と葛藤の話 - ポンコツ山田.com
『ネウロ』の「悪意」から考える、『HUNTER×HUNTER』の人間と蟻の距離の話 - ポンコツ山田.com
『HUNTER×HUNTER』キルアとイルミに見る、ゾルディック家の絆の(異常な)強さの話 - ポンコツ山田.com
長きにわたって連載されていた蟻編がようやく終わった(単行本基準)のが去年のことでした。18巻の最後の方から始まったので、冊数にして丸々12冊分、年月にして9年弱。多いよ。長いよ。いやまあそんだけかかるのもしょうがないくらい面白い話だったので、ぐうの音も出ないんですけど。メルエムとコムギの最期は涙なくして読めない。なもんで蟻に関して色々と書きました。キーワードは「母」
そして会長選挙編&アルカ編。読んでて焙り出されてきたなと感じたのはゾルディック家の愛情の歪さというかなんというか。蟻編でもキルアについて書いてるので、結局去年書いた『HUNTER×HUNTER』に関する記事は蟻かキルアかですね。ゾルディック家についてはまた何か書こうかと思ってます。
で、暗黒大陸編はいつ始まりますのん?
3月のライオン 8 (ジェッツコミックス)

3月のライオン 8 (ジェッツコミックス)

続いては『3月のライオン』。
『ハチワンダイバー』『3月のライオン』将棋しかない人間が将棋以外のものを得るためにはどうすればいいのかという話 - ポンコツ山田.com
『3月のライオン』そこにいないあなたへ呼びかける「あなた」の話 - ポンコツ山田.com
『3月のライオン』いじめ問題についての雑感の話 - ポンコツ山田.com
『3月のライオン』言葉の呪と祝の話 - ポンコツ山田.com
意外に長かったひなのいじめ問題もひとまず終わり、最新刊の8巻では零と宗谷名人の対戦、そして華のない、でも熱意はひけをとらない棋匠戦。
3月のライオン』関係で一番びっくらこいたのは、羽海野先生が「あなた」の記事を読んでくださりTwitter上で言及されたことですかね。
羽海野チカ12月14日8巻発売!@CHICAUMINO 19 Apr 12
ブログ冥利に尽きる出来事でした。
1巻から読み返したらひなが幼くてびっくりしたんだけど、思春期の女の子が一年も経てばそりゃあ変わるよなと思いました。まあその割にはももがあんま変わってないんですが。
3月のライオン』も、やっぱりまた何か書いておこうかと思ってます。
暗殺教室 2 (ジャンプコミックス)

暗殺教室 2 (ジャンプコミックス)

お次は新連載の始まった松井優征先生ですね。
『ネウロ』の「悪意」から考える、『HUNTER×HUNTER』の人間と蟻の距離の話 - ポンコツ山田.com
地球のために、中学生たちは先生を殺す 『暗殺教室』の話 - ポンコツ山田.com
「悪意」の話は『HUNTER×HUNTER』とかぶりますけど。
暗殺教室』は『ネウロ』に比べると、悪い意味でなくアクというか毒気というかがなくなったと思います。女性キャラをなるべく可愛く描こうとしてるあたりも大きな一因。僕は茅野カエデちゃん!
あと、アレな名前の女子の顔をアレな感じにするのはかわいそうなのでやめた方がいいと思いましたマル
ヨルムンガンド 11 (サンデーGXコミックス)

ヨルムンガンド 11 (サンデーGXコミックス)

デストロ246 1 (サンデーGXコミックス)

デストロ246 1 (サンデーGXコミックス)

連載完結&アニメ化、そして新連載。高橋慶太郎先生です。
『ヨルムンガンド』スケールの大きな物語を語る小さな視点の話 - ポンコツ山田.com
『ヨルムンガンド』「世界が好き」なヨナが拒絶し、選んだ「世界平和」の話 - ポンコツ山田.com
『ヨルムンガンド』武器商人の兄妹、「異端」のココ/「極端」のキャスパーの話 - ポンコツ山田.com
クソ凶暴な女子が切って刺して撃って殺して 『デストロ246』の話 - ポンコツ山田.com
アニメパワーなのか、特に『ヨルムンガンド』の最終回の解釈についての記事に検索で辿り着く人が多かったです。数年前の記事でも、「『ヨルムンガンド』はあえての不親切さが良い」というようなことを書きましたが、いい意味での不親切さが最後まで維持されましたね。私もいただいたコメントから終盤の展開について改めて考えてみたのですが、記事を書いてるうちにいろんなことが繋がっていって、「なるほどそういうことか」と自分で頷いてました。『デストロ246』も今後に期待。
ひばりの朝 1 (Feelコミックス)

ひばりの朝 1 (Feelコミックス)

裸で外には出られない (マーガレットコミックス)

裸で外には出られない (マーガレットコミックス)

去年発売されたヤマシタトモコ先生の作品でお気に入り二つ。
心の暗部を焙り出される人間たちの中心には一人の少女 『ひばりの朝』の話 - ポンコツ山田.com
服にまつわる苦悩と妄想と黒歴史と 『裸で外には出られない』の話 - ポンコツ山田.com
特に『裸で〜』は大好き。他人の目を気にしまくらざるを得ない人が、自意識(勝手に思い込む)他人の意識とでせめぎ合って悩む姿に、ひどく共感しつつゲラゲラ笑いました。そ う い う も ん だ ろ 。
へうげもの(15) (モーニング KC)

へうげもの(15) (モーニング KC)

へうげもの』も、新刊を読むたびに新しい示唆があって、ついつい既刊を読み返してしまいますね。
『へうげもの』歴史は繰り返す。同じ轍を踏む織部と利休の話 - ポンコツ山田.com
預言者ピッピ(2)

預言者ピッピ(2)

『預言者ピッピ』。この作品に言うべき言葉はさほど多くありません。ただ一言。
3巻いつ?
『へうげもの』歴史は繰り返す。同じ轍を踏む織部と利休の話 - ポンコツ山田.com
羣青 上 (IKKI COMIX)

羣青 上 (IKKI COMIX)

とにかく濃密で濃密で、読んでてこんなに息苦しくなった作品は初めてかも。そんな『羣青』。
執拗さから生まれる無二の物語 『羣青』の話 - ポンコツ山田.com
執拗さから生まれる『羣青』の息苦しさの話 - ポンコツ山田.com
渦を巻くように同じようなところをぐるぐると回って、でも着実に深みに近づいていって、流れと感情の激しさにもう身動きが取れなくなってしまう。息苦しい。でも読んでみて。


ひとまずこんなもんですかね。では、今年一年よろしくお願いいたします。


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