ポンコツ山田.com

漫画の話です。

2009-01-01から1年間の記事一覧

「BLACK LAGOON」 「面白さ」を求めたロックは「夕闇」にいられたのかという話

BLACK LAGOON 9 (サンデーGXコミックス)作者:広江 礼威小学館Amazon三年の長きに亘って、三巻以上の長きに及んで連載されたロベルタ編が、ようやく終わった。何はともあれ、長かった。なにせ現時点ではあるが、全発売巻数の1/3を越える量だ。果たして連載最…

おしらせ

別ブログでの小説をアップしました。よろしければご覧ください。 古書店 山田堂

拍手レス

乙女武道の夢が満開!満載!これからどうなるの? 来月の新刊が待ち遠しいです。 のりお先生は作品のオチも論理的ですっきりしますよね〜 中身が破天荒でも、オチまでにきちんと脈絡をつけているのが上手いと思いますね。

「G戦場ヘブンズドア」に見る、戦友を繋ぐ「手」の話

「少女ファイト」6巻に懐かしの面子が出てきたので、思わず「G戦場ヘブンズドア」を読み返しました。G戦場ヘヴンズドア 3集 (IKKI COMICS)作者: 日本橋ヨヲコ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2003/09/30メディア: コミック購入: 8人 クリック: 98回この商品…

おしらせ

別ブログでの小説をアップしました。よろしければご覧ください。 古書店 山田堂

拍手レス

普段、何とも思わずに『…』を見ていました。 なるほど…そうだよなって思いました。 とても面白かったです。 勉強になりました。 どうもありがとうございます。読んで楽しんでいただけたなら何よりです。 BECKの音楽表現の真逆で面白いですよね あ、順番でい…

芦奈野ひとしの光溢れる色遣いと「寂しい」空の話

カブのイサキ(2) (アフタヌーンKC)作者: 芦奈野ひとし出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/10/23メディア: コミック購入: 12人 クリック: 46回この商品を含むブログ (44件) を見るようやく出ました「カブのイサキ」第二巻。よもや本当に年一刊行とは。あわ…

おしらせ

別ブログでの小説をアップしました。よろしければご覧ください。 古書店 山田堂

拍手レス

三点リーダは読者にとっての ?三点リーダー数文字分?を読んでいる 時間分の?間?のためにあるのだと 個人的には考えています。 (もしかすると言ってることが同じかもしれないですが) でももやしもんだとたまに三点リーダなしで 間を作るコマとかありますか…

「へうげもの」の過剰な表情と、古田織部(=山田芳裕)の美意識のリンクの話

へうげもの(9) (モーニング KC)作者: 山田芳裕出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/07/23メディア: コミック購入: 9人 クリック: 150回この商品を含むブログ (112件) を見る「へうげもの」九巻の最後で、利休居士から授かった花入から示唆を受け、古田織部…

おしらせ

ずいぶん久しぶりに別ブログでの小説をアップしました。よろしければご覧ください。 古書店 山田堂

拍手レス

吹き出し+写植って講談社系じゃ結構見ると思いますが。特にヤンキー漫画とか。 講談社系のヤンキー漫画と言うと、「特攻の拓」とか「カメレオン」とかですか? ずいぶん前に売ってしまい手元にないので、ちょっと確認ができないのですが。 「特攻の拓」に「…

三点リーダしかないフキダシにはどんな意味があるのかという話

フキダシの中に擬音が入っているのは固有のニュアンスを持って聞こえているのだなどと理解できるのですが、フキダシの中に無音(…)が入っているだけというものがどうしても納得できません。 絵で補完してあるものの場合なら「(本人は)話している・話した…

木村紺のちょっと面白いフキダシの使い方の話

前回の記事で、木村紺先生の擬音使いについて触れましたが、それからちょっと派生して、木村先生のフキダシの使い方について少々。 フキダシと言えば中に文字を書いてセリフを表すものと相場が決まっていますが、それも使い方次第で色々な視覚的効果をもたら…

拍手レス

原作を知っている状態なら原作と比較せずに視聴することなんて無理、だと思いますね。かくいう私は原作原理主義者らしいですが。原作と同等以上の作品ってそう多くないですからね プラネテスくらいしか思いつかない。 基本的には同じものを題材にしているだ…

木村紺に見る「フキダシ+写植」の擬音の話

「からん」もいいけど早く「巨娘」も再開してくれないかなと私が願って已まない木村紺先生。いや、「からん」も面白いんですよ? そんな木村先生の作品には、ちょっとした特徴があります。 (神戸在住 5巻 p60) (からん 1巻 p141) このように、普通な…

原作とメディアミックスを比較すんのはそんなに悪いことなのかという話

期待三割不安七割だったアニメ「化物語」ですが、結局九話(なでこスネイク其ノ壹)で追うのを止めてしまいました。ええ、結局不安が的中する形になりました。「まよいマイマイ」は面白かったんですけどね。それ以外がどうにも私の肌とは合いませんで。どう…

谷川史子と羽海野チカが描く、類似した物語構図の話

谷川史子先生の新刊「P.S.アイラブユー」を買ってきました。P.S.アイラブユー (クイーンズコミックス)作者: 谷川史子出版社/メーカー: 集英社発売日: 2009/09/18メディア: コミック購入: 8人 クリック: 86回この商品を含むブログ (65件) を見る表題作の「P.S…

拍手レス

バニラスパイダーってレベルEの影響大ですよね 着ぐるみタイプとかあと空の蜘蛛の巣が惑星のさみだれのハンマーっぽい 「レベルE」は読んでて思いました!1巻の最後の話から相当インスパイアされてる感じ。そこはかとなく漂ってるすっとぼけた空気も似てるよ…

漫画とテーマソングの話 その二

それはロックじゃないさんがやってらしたので、久しぶりに自分もやってみようと思った次第。趣旨の詳しいところは前回参照。 おやすみプンプン 1 (ヤングサンデーコミックス)作者: 浅野いにお出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/08/03メディア: コミック購…

拍手レス

からん、毎月楽しみにしています。女の子たちがいきいきと動きだす話の展開に、毎回ハラハラドキドキ。 木村先生才能あるわあ 一癖も二癖もある人間たちの模様を描く木村先生の本気っぷりが、前二作(「巨娘」は終わってませんが)とあまりにも方向性が違う…

別冊少年マガジン創刊号全作あらすじ&感想の話

別冊少年マガジン 2009年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/09/09メディア: 雑誌購入: 3人 クリック: 24回この商品を含むブログ (9件) を見る桜場コハル先生の新作のために珍しく雑誌を買ったので、珍しく雑誌のレビュー。去年のgood!アフ…

果たして「少女ファイト」は何漫画なのだろうかという話

少女ファイト(5) 特装版 (プレミアムKC イブニング)作者: 日本橋ヨヲコ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/01/23メディア: コミック購入: 6人 クリック: 78回この商品を含むブログ (43件) を見るというタイトルを掲げたところで、「そんなのバレー漫画、ス…

目は口ほどにどれくらいものを言うのか、「少女ファイト」で考えてみようという話

少女ファイト(5) 特装版 (プレミアムKC イブニング)作者: 日本橋ヨヲコ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/01/23メディア: コミック購入: 6人 クリック: 78回この商品を含むブログ (43件) を見るヨヲコ先生の描く表情の豊かさについては今まで何度か触れて…

「『楽しい』は正義」に到るための「あまんちゅ!」の物語構造の話 あるいは「あまんちゅ!」と「ワンピース」の意外な共通項の話

あまんちゅ!(1) (BLADE COMICS)作者: 天野こずえ出版社/メーカー: マッグガーデン発売日: 2009/08/10メディア: コミック購入: 14人 クリック: 203回この商品を含むブログ (180件) を見る「いつもムダに明るい」地元のダイバー少女・小日向光と、引っ越してき…

「アニオタ」と「スイーツ(笑)」の音楽の棲み分けはなぜ起こるのかという話

いわゆる「アニオタ」といわゆる「スイーツ(笑)」などのどっちもどっち感を(過剰な侮蔑感を付与して)表すコピペ的なものにこんなのがある。 「感動系」のドラマ・映画を「スイーツw」「人が死んで感動とかw」と馬鹿にしながら、アニメで人が死ぬと「涙…

「神様との約束」羽海野チカの天才観の一類型の話

羽海野チカ先生の天才観が少し垣間見えた話を軽く。 羽海野先生の連載作品である「ハチミツとクローバー」と「3月のライオン」には、天才と呼びうるキャラクターが出てきます。前者には代表的なところではぐ美と森田(二人については過去記事;漫画で天才は…

先天的/後天的な伏線と、尾田栄一郎とファンの幸せな共犯関係の話

物語を盛り上げるために、しばしば伏線が使われる。辞書的な定義もあろうが、自分なりの言葉で定義すれば、 物語内の出来事に説得力を持たせるために、あるいは出来事を効果的に盛り上げるために、事前に仕掛けておくもの、こと、事柄。 となる。 個人的に好…

「友達100人できるかな」と、とよ田先生のストレートな感動の話

友達100人できるかな(1) (アフタヌーンKC)作者: とよ田みのる出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/08/21メディア: コミック購入: 14人 クリック: 128回この商品を含むブログ (100件) を見る 友達100人!!できなかったら人類滅亡!! 36歳の小学校教諭・直行の…

「3月のライオン」 「家族」の喪失と補填、そしてそこに馴染まない二人の話

「3月のライオン」手段と目的としての「将棋」と「家族」、そしてそれから解放してくれた川本家の存在という話 - ポンコツ山田.com 前回の記事に引き続いての「3月のライオン」の話。今日は「家族」について重点的に。