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漫画の話です。

女子高生はいつだって切って刺して撃ってぶっ●す『デストロ016』の話

横浜で凶悪な女子高生たちが殺しとイチャイチャに忙しいあの時代からもう少し前、やっぱり横浜には殺しとイチャイチャに忙しい女子高生がいた。その名は沙紀。今では立派な大人として殺しとイチャイチャに忙しい彼女にも、女子高生時代があったのだ。時代が変わっても、危険な女子高生は変わらない。危険な女、沙紀を主人公にした、『デストロ246』の前日譚……

ということで、既に完結した高橋慶太郎先生の『デストロ246』の前日譚、『デストロ016』のレビューです。
危険な女子高生がろくな手傷も負わずに大人の男たちをぶっ●していったり同じ女子高生とイチャイチャしたりする漫画です。『デストロ246』と大体一緒です。以上!

で終わってしまってはあまりにもあんまりなので。
主人公は沙紀。元々の『デストロ246』でも登場した、凄腕の殺し屋です。若い女性が強いのはこのシリーズの常ですが、その中でもトップクラスの実力者。「首都圏で最高クラスの殺し屋」と、『246』主人公の的場伊万里からも太鼓判を押された女です。
そんな彼女もひょいと今の姿で存在し始めたわけでなく、当然過去があるわけで。『246』の伊万里らと同じ高校生時代の彼女をフィーチャーしたのが本作なのです。

まあ女子高生の時から彼女は強い。不意を突いた奇襲とはいえ、一人でCIAのケースオフィサーたちを消していき、わずか5時間で七人の部隊を全滅させる超絶っぷりを見せつけ、その間笑顔が崩れることもない余裕っぷり。崩れぬ笑顔は彼女の強さの表れでもあり、埒外の表れでもあります。『246』の伊万里が、殺しに躊躇はしないかわりに楽しさなどはまるで見出していなかったのと対照的に、沙紀はまるで気楽に人を撃つ、切る、毒を刺す。学校で同級生の蛍田みのり(『246』でも警察官として登場したあの蛍田みのり)と乳繰り合ってるのと同じ顔で、人を殺す。そういう意味では、『246』の伊万里以外のぅゎ女子高生っょぃのやつら、すなわち藍や翠、南天や蓮華と同じ穴の狢です。人間の埒外にいる獣たち。

そんな美しい獣が人間様を差しおいて最大限優遇されるのが『デストロ』シリーズですね。本作でも沙紀を筆頭とした若い女殺し屋は爽快なほどに暴れまわりますが、その反動で男どもは容赦なくバンバン殺されます。ぅゎ女子高生っょぃ。
まったくエロさの感じないお色気シーンも健在。こんなにありがたみを覚えない絡みシーンがあるとは。まあだからってお子様にも安心の作品ではないですけどね。

『246』の前日譚とはいえ、別に前作の履修の必要はないです。基本的には女子高生が血煙巻き上げる大活躍をするお話なので、そういうのが好きな人なら問題ありません。ストライクゾーン狭そうだな。
第一話の試し読みはこちら。
sundaygx.com
前作『246』のレビューはこちら。
yamada10-07.hateblo.jp



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