ポンコツ山田.com

漫画の話です。

女子力を上げて物理で殴れ!『女の友情と筋肉』の話

村上イオリ メーカー勤務 身長195cm 握力97kg
神田ユイ 商社OL 身長189cm 100M走10秒8
小西マユ アパレル販売員 身長186cm ソフトボール投げ85m
女子力と筋力の高い三人娘は、恋に仕事に友情に、毎日が大忙し! 辛いこともたまにはあるけど、日ごろ鍛えた女子力と筋力でイチ★殺よ! 

女の友情と筋肉(1) (星海社COMICS)

女の友情と筋肉(1) (星海社COMICS)

ということで、twitterアカウント@twi_yon上で連載されている、KANA先生『女の友情と筋肉』のレビューです。上の概要で書いた通りの、まあ出オチといえば出オチの4コマ漫画。基本出オチで、筋肉オチ。マッスル。
でも、その清々しいまでの出オチっぷりが楽しい。ずるいよね、なんでも物理で解決って。BBQに行って肉が足りなくなりそうなら現地調達しだすし、仕事で失敗して落ち込めば限界まで腹筋をやって(オーバー4桁回数)気分転換するし、イケメン育成アプリをやればプロテインと筋トレ過剰で過労死させるし。避暑を決め込んだ先の山で修験者よろしくの荒行をしてデトックスとのたまわれ日には、そんなん笑ってまうやろ。
時として、『ドラゴンボール』インスパイアドの、物理を越えた行動ができるくらいの修業を積んだ三人。舞空術やエネルギー弾くらいは出ます。きっとそれも筋肉のおかげ。ビバ筋肉。
しかし彼女ら、もちろん第一の特徴は筋肉ですが、第二の特徴は女子力の高さ、その次には有能さが来るような、何拍子もそろった娘たち。三人とも恋人がいて基本ラブラブだし、職種は違えど職場で頼られる。上司からも同僚からも後輩からも信頼が篤い。器(物理)の大きい女はモテるね。
ギャグの面白さの根っこには、予想外のことが起こって虚を衝かれる、という感情があると思うのですが、筋肉という非常に明確な出オチが早々に示されているのに、筋肉バカどもが物理でどう話を落とすのか、あるいはそれとはまったく関係なく日常あるあるっぽい話を肉塊がする話になるのか、彼女らの係累の話になるのか、意外に読めない。マッスルの懐の広さに驚きますな。
体を動かすと頭がすっきりしますが、身体を動かしすぎたやつらのバカな話を読むのもまたすっきりするもの。いいギャグ漫画だ。
試し読みは、以下のサイトで。試し読みってか、第1回から最新話までほぼすべて読めますが。太っ腹だなあ。
『女の友情と筋肉』KANA | ツイ4 | 最前線
絵の線がいささか雑いのはご愛嬌ですが、精密さが必要とされる類のものではありませんし、ノープロブレム。この力技(物理)のネタがいつまで続くのか、今後も注視したいのであります。


お気に召しましたらお願いいたします。励みになります。
一言コメントがある方も、こちらからお気軽にどうぞ。