他所様の話題で恐縮ですが、SomethingOrangeさんの「ジブリは山羊に愛がない」というエントリ(http://d.hatena.ne.jp/kaien/20090403/p1)を思い出しました。
そうですね。ディティールにこだわる「リアルさ」は、基本的には対象への愛情に基づくと思います。愛情というと大袈裟ですけど、自分が好きなものなら他のもの以上に詳しいのがたいていでしょうから、描写にも熱が入るし、ディティールも細かくなるのも頷けますね。
リアルさを最も描ける漫画家は新井英樹先生だと思います。
あいにく、新井先生の作品はいまいち波長が合わなくて、ほとんど読んでいないんです。「RIN」など色々と評判が高いので、いつか読めるようになればいいんですが。
リアリズムとリアリティに分けて考えてみる、というのはどうでしょうね。
リアリズム=現実性、リアリティ=臨場感や存在感、という感じで。
こう考えてみると、より深く考えられる気もします。
あと、物語におけるリアリティとクオリティ(品質)の関係、というのも興味深いかもしれません。
たしかに、「リアリティ」と言えば説得力に通じるニュアンスがありますね。記事のコメントであった、椎名高志先生の記事(http://websunday.net/mezase/smc_p/hiden/091.html)でもそのような感じです。
クオリティが読み手の没入度をさすのか、作品全体の完成度(破綻のなさ)を指すのかがどっちともとれそうですが、前者であれば高い相関性があると思います。特に小説の場合。
あ、でもそう分けちゃうと、後者はリアリズムとほとんど同義になるのか。
そんなモヤモヤを解決する言葉「リアルリアリティ」
そしてまたモヤモヤして「リアルリアリティリアリティ」という言葉が生まれるんですね、わかります。