あけましておめでとうございます。
さて今年も年明け早々去年を振りかえる俺の俺マン。俺シュレーションは例年通り、
1,2024年中に発表された、もしくは単行本が出た作品で
2,その中でも特に心をつかまれた作品で
3,5作品
4,今まで選んだことのある作品はなるべく除外する(なるべく)
となります。
ということで、順不同でひあうぃごー。
1,モノクロのふたり/松本陽介
夢を諦め筆を擱いた男・不動花壱と、その彼の夢の残滓に触れて諦めた漫画家の夢をもう一度目指した女・若葉紗織。若葉の熱は花壱の夢をもう一度燃え上らせ、二人で漫画の世界に飛び込んでいく……という、夢を一度は諦め、でももう一度追い始めた二人の大人の漫画家漫画。テンポの良さと魅力的な絵。コミカルと本気を両立させるキャラクター。魅力的な絵とは、漫画とはなにかということを、技術面からも精神面からも伝えるメッセージ。ジャンプ+で連載中で、まだ1巻が出たばかりですが、これは最近の一推し作品。若葉さんかわいいよ若葉さん。
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2,あくまでクジャクの話です/小出もと貴
自身のユニセックスな容姿と貧弱な肉体にコンプレックスを抱き、男らしさに憧れる高校教師・久慈を、二年連続ミスコンに輝き、インフルエンサーとしても名が売れる女子高生・阿加埜が、生物学の知識で恋愛弱者どもをぶん殴りつつ、過去に恩のある彼の気をなんとか惹こうとするのだけどそれはなかなか叶わず……という生物学ラブコメディ。生物学の知見を偏見で凝り固めてぶん回しわからんちんどもをボッコボコにしていく阿加埜セリフのキレがとても楽しい。女子高生の顔をビンタした直後に「黙って聞いてりゃさっきからファブルみたいな気の抜けた喋り方で下らんことをペラペラと…」ってヒロインがやっていい所業じゃないよな。
そんなコメディ色が前面に出てるけど、その裏側に、多様性とは皆が同じことを考えるものではなく、皆が違ったことを考えていてもそれを認め合うものである、と受け取れるメッセージが流れているのがいいなと思います。まあ、キレッキレな阿加埜を見ているとそれも気のせいかもしれないと思ってきますが。
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3,ザ・キンクス/榎本俊二
錦久家は、小説家の隅夫、専業主婦の栗子、女子中学生の茂千(モチ)に、男子小学生の寸助の四人家族。彼らが過ごす毎日は、刺激的で、穏やかで、どこにでもありそうで、唯一無二で、なんでもない毎日がかけがえのない色彩で彩られているのです……という、榎本俊二先生が描く日常系コメディ。
日常系とギリくくれそうなくらいに、描かれている出来事は普通のこと。家族で夏祭りに行ったり、映画を観に行ったり、モチが深夜ラジオにはまったり、寸助が街を流れる水の出どころを気にしたり。でも、その普通なことをエキセントリック側に少しはみ出させて、でも異常な世界にまでは入り込まないで、すれ違っていそうで通じ合ってるような家族らしいやりとりを描き出す、奇跡のようなバランスの日常系。
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4,ドカ食いダイスキ! もちづきさん/まるよのかもめ
食。それは人が生きるに不可欠の行為。しかしてドカ食い。それは一時の快楽と引き換えに確実に人の生命を蝕む悪魔の行為。これは人目を忍んで(でも忍びきれないで)ドカ食いに耽り生と死のタイトロープを綱渡る女、望月美琴(21)の物語である……という狂気のドカ食いコメディ。第一話の発表ですぐさまネットを震撼させた本作。「ドカ食い」、そして「至る」という言葉の恐ろしさをまざまざと見せつける望月さんの愛らしくも禍々しい姿は記憶に新しいところでしょう。「「ある」のがいけない!!! 「ある」のがいけない!!!!」は瞬く間にネットミームになりましたね。
欲望に振り回されれる人間の姿は滑稽なものですが、それが死を予感させるものになると、おかしみの先にいる狂気に触れることになります。この恐ろしさは癖になる。
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5,ヤンキー君と科学ごはん/岡叶
開校以来の問題児・犬飼千秋になんとか補習を受けさせるため、ダウナー系化学教師・猫村蘭が考えたのが、料理を使った科学の授業。小学一年生の双子の弟妹のために日々料理を作っている千秋はこのアイデアにまんまとひっかかり、初めはいやいや、でも次第に料理という名の科学の授業にのめりこんでいくことに……という料理&科学漫画。
もともと私自身が、日常の中にある事象に理屈の光を当てるのが好きで、そこに日頃からやっている料理が対象となるともう大好物。当たり前の裏側にある、科学の世界、いいよね。そういう「知る楽しさ」という意味で、『銀の匙』(荒川弘)とも近しいところがあると思っています。
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ということで、以上5作品が2024年の俺マンでした。今年はどれも5巻以内の比較的新しい作品ばかりでしたね。
惜しくも5選には漏れたもののそれ以外の候補作として
ラーメン赤猫/アンギャマン
黄泉のツガイ/荒川弘
ドラゴン養ってください/東裏友希・牧瀬初雲
yamada10-07.hateblo.jpイズミと竜の図鑑/凪水そう
オークの酒杯に祝福を/かなどめはじめ
などがありました。
『ラーメン赤猫』はアニメ化もした作品。ふと読み返してはニコニコしてます。コミックス未登場だけどゆずちゃんかわいい。
『黄泉のツガイ』は十二分に面白いんですけど、あまりにベテランの面白さで、最推し!って感じにならないんですよね……
『ドラゴン養ってください』は、ドラゴンという異物が紛れ込みながら日常の穏やかさを崩さず、コメディとしての面白さも失っていない良作。
『イズミと竜の図鑑』は、2巻になって俄然面白くなりました。細部の描きこみや複雑な表情など、絵のうまさが面白さに寄与する作品なので紙で買って正解。
『オークの酒杯に祝福を』は異世界系で今一番好きな作品。魔法と異種族が跋扈する骨太なファンタジー。
さあ、今年も面白い作品に沢山であっていこうと思ってます。
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