ポンコツ山田.com

漫画の話です。

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はじめまして、最近貴サイト様の記事を初めて拝見し、その記事の密度に感動しました。わたしも漫画の批評や考察記事を書いているのですが、まさに山田さんのような記事を書きたいと思っています。多忙なのもありますが、それ以前に文章力や発想の乏しさからなかなか納得いく記事が書けません。山田さんの書かれる記事は本当に分かりやすくて素晴らしいと思います。陰ながら勉強させていただこうと思いますので、これからも更新頑張ってください! <<
どうもありがとうございます。そう言っていただけると、やる気がもりもり湧いてきますです。
私もまだまだ若輩者ですが、これからも精進していきたいと思います。押忍。

三橋が中学時代に素で接することができた相手というと、今のところ、現三星学園の叶と、従姉妹の瑠里くらいでしょうかね。
瑠里は部活の悩みを打ち明ける相手としては役者不足だし、叶の場合は、回想シーンを見る限り、三橋のほうが遠慮して距離を置いてたような感じですね(叶本人は、だいぶ三橋を気遣っていたっぽい)。
高校に入って以後、とくに最近は、田島や泉あたりとだいぶ打ち解けてきた感じで、2年に進級する頃には気のおけない仲になれる、かも?
なんにせよ、「三橋の挙動不審」は読者を選別する最初の壁かも知れませんね。私の知り合いも、同じような感想をもったらしく2巻あたりで投げてしまったようです(あと阿部との絡みがBL臭くて嫌だとか何とか)。
自分の場合、相手チームを手玉にとっているときの阿部やモモカンの台詞が、けっこうキツかった印象。まぁ、そう思ってしまう時点で作者の手のひらの上なのでしょうけれども。

仰るとおり、叶とルリの二人も、野球部の面々も、みんなちゃんと三橋を気にはかけているんですよね。でもそれが、お互いが内心に踏み込む一歩にまではなかなかならない。それがでてきたら、いよいよチームがまとまってきた証拠だと思います。
個人的には、読み手の反応が常に作者の思い通りというわけではないと思っていて、他の方のコメントで「三橋がそれだけ鬱屈していたからこそいい」という意見もありますし、作者、あるいは編集含めての制作サイドの想定する反応と、実際の読み手個々人の反応はけっこうブレがあると思います。そのブレを、トータルではポジティブな反応で収めるのが作り手の腕ではあるでしょうが。

「「おお振り」に見る、代弁者の不在による葛藤の長期化の話」において、「三橋の内心の開陳は遅々として進まず、読み手にじらしを越えたフラストレーションを与えかねなくなると思うのです」とあるのですが、これについて私は逆の評価をしています。この遅々として進まないところに面白さを感じます。内心の開陳に向かう布石が少しずつ置かれているところにとても説得力を感じます。
このあたりの評価の違いを考えながら拝見させていただき、とても興味深かったです。

上の方の返信にも書きましたが、やはり三橋の鬱屈した精神の受け取り方には、幅がありますね。私も、ここまで遅々として進まないことにそれだけの根深さがあり、それでも少しずつ心開いていく過程が丁寧でいいなとは思いますが、同時に、流石に長いよな、とも思っている立場で。
異なる意見ではありますが、最後までお読みいただきどうもありがとうございます。