ワンピースについてですが、内的規範について語っている記事がありました。
http://hpsuke.exblog.jp/11188146/
私は「ワンピース」については、異なる社会集団間での規範の競合を浮き彫りにしながらも、最終的には主人公サイドの規範を読み手が100%内面化できるように徹底的に意図して尾田先生は書いていると感じます。今のアリ編のように、主人公さえ決して全面的に移入できるものではない、価値観の相対化こそ徹底的に描いている冨樫先生の方が好みかな、と。
>>ゴンの「仲間は大事」の理念
前回(5/12更新分)と合わせて読みました。とても興味深い記事です。
記事を読んでいて『H×H』19巻P148のゴンとカイトのやり取りを連想しました。ゴン「平気だよ 仲間をゴミって言うような奴等に同情しない!」
カイト「…………(それが危険なんだ 仲間想いの奴がいたら どうするんだ…?)」また、『H×H』11巻P81のゴンのセリフも。
「あいつらの一人がオレ達の前で泣いたんだ
仲間を殺した奴を許さないって
オレ…それを見た時
無性にやるせなくて
許せなかった
オレ達もあいつら(旅団)を止めたいんだ」蟻に対して「同情しない」ゴンですが、旅団に対しては感情移入してますよね。
『幻影旅団の団員たちも、自分たちと同じように“仲間”を大事にする・大事に思っている』と
知ったからこそ、何とかしなきゃ(=止めなきゃ)と思ったのかなと。
お互い仲間を失って悲しい想いをするのは避けようという気持ちですね。
仲間思いであるなら敵であろうと容赦する主人公ってちょっと特殊なのですかね。
ここから上とは関係ないのですが……
12巻でゴンが団長に「なぜ 自分達と関わりのない人間を殺せるの?」と
質問する場面が妙に印象に残っています。
自分達が捕まってしまった、あの危機的状況でする質問か? 空気読めよ!
と最初読んだとき思いました。
山田さんは、このシーンを読んでどう思いましたか? 興味があるので(いつでもよいので)ブログに書いて頂けたらと思います。
どうもありがとうございます。
>>蟻に対して「同情しない」ゴンですが、旅団に対しては感情移入してますよね
確かに、旅団に対するゴンの態度は全般的に好意的ですよね。好意的というか、完全に否定はしないというか。
「仲間は大事」の理念があるなら、死んだ仲間に涙を流せるほどに仲間を大事にしている人間なら、無関係の人を殺していても、自分の仲間の仇であっても、なんとかしたい。やっぱり自分の倫理に忠実というか、頑固な子ですね、ゴンは。
これも「仲間の領域」の移動のしやすさの表れなのかもしれませんね。決して旅団を仲間と看做したわけではありませんが、同じ理念を持っている同類とは思ったのかもしれません。
ただ、「仲間思いなら敵であろうと容赦する主人公」自体は珍しいものではないと思います。それは要は、優しい主人公であったり、漢気のある主人公ってことで、むしろ主人公らしい主人公ですから。ジャンプ作品なら、容赦するのは主人公だけではありませんが、「魁!!男塾」「ダイの大冒険」「るろうに剣心」などが挙げられると思います、どっちかというと珍しいのは、敵が仲間思いであるという描写の方かもしれません。
12巻のシーンについては、また記事を改めてかかせていただきますね。
おもろっ。キルア編楽しみにしてます。
というわけで書きました!長いですが楽しんでいただけたら幸いです。
最近ジャンプを読んでいて、ハンター×ハンターに関しては、ボンヤリ読んでいるだけではもったいないなぁ・・・という気持ちが自然に芽生えていたので、考察を読ませていただけたのが、大変有難かったです!自分の中で、特にゴンをどう捉えていいのかわからなかったのが、少し足場が出来たような気がします。キルア編も楽しみにしております。
自分が感じていた感覚を言葉にして、それが共感していただけたのならこれ幸いでございます。非常に長いですがキルア編も書きましたので、よろしければどうぞ。