ポンコツ山田.com

漫画の話です。

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

淫魔が向かった先はオカマさん『イヴ愛してる』の話

女悪魔のイヴは、上司の命令で人間界へ子づくりしに行くことに。でも、指定された男性・アキラはあろうことかオカマさん。女性を抱く気などつゆほどなし。無理矢理同居を始めたイヴは、あの手この手でアキラの性欲をかきたてようとするけど失敗ばかり。アキ…

服にまつわる苦悩と妄想と黒歴史と 『裸で外には出られない』の話

①住環境と仕事場の境目が無く②服装規定が一切なく③どうせ人にも会わないし疲れてるしもうええやん……となりがち、と服装堕落化三重苦に苦しむ漫画家・ヤマシタトモコ。著者の服に関する怠惰と欲望と妄想と苦悩が渦巻くのを目の当たりにすると、「ああ…女性っ…

それぞれの孤独を抱える男の娘たちが交錯する『ぼくらのへんたい』の話

まりかにパロウにユイ。とあるSNSで出会った三人の少女は、オフ会で初めて顔を合わせることに。入った喫茶店で、ぎこちないながらも徐々に会話が弾み始めたところで、不機嫌そうなユイの一言で場は凍る。 「お前らさあ なんで女装なんかしてんだよ」 そう、…

衰退した人類の寂しくも楽しい生活 『人類は衰退しました のんびりした報告』の話

人類がゆるやかに衰退しだしてはや数世紀。種としての役目を終えた人類に代わって地球の主役になったのが“妖精さん”たち。そんな世界で、“妖精さん”との信頼関係を築くことを職務とする調停官(閑職)の女性と彼らとののんびりした交遊録……人類は衰退しまし…

心の暗部を焙り出される人間たちの中心には一人の少女 『ひばりの朝』の話

手島日波里は14歳。歳の割に肉感的な身体とどこか浮世めいた雰囲気のせいで、異性からは性的な目で、同性からはうっすらとした悪意の目で、しばしば見られている。彼女は何か特別なことをするわけでもない。でも、彼女の周囲の人間は、何もしない彼女を見て…

拍手レス

みかこさんのファンです。Google検索でみかこさんをキーワードにして辿り着きました。非常に的確なレビューですね。コミックナタリーなんかの記事とは比較になりません。このレビュー自体が作品のように思えます。 いい文を読ませていただきありがとうござい…

『へうげもの』歴史は繰り返す。同じ轍を踏む織部と利休の話

関ヶ原の戦いが終わった『へうげもの』15巻。へうげもの(15) (モーニング KC)作者: 山田芳裕出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/07/23メディア: コミック購入: 7人 クリック: 106回この商品を含むブログ (32件) を見る投石器で飛ばされる織部、ヤンキー小…

『GIANT KILLING』スタンドからのメッセージと俯瞰の視点の話

試合以外のシーンだと面白度が下がるんだけど試合以外の描写で選手やサポーターやチームスタッフなどが掘り下げられてるからそのおかげで試合が面白くなってるように思う『GIANT KILLING』のお話です。最新刊では、ETUのサポーターグループであるスカルズの…