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小人と動物たちの、森の中の日常『ハクメイとミコチ』の話

ハクメイとミコチは、森の中に図無身長わずか9センチの二人の小人。友達の小人や動物たちと、自然の中の暮らしを愉快に、穏やかに満喫しています……

ハクメイとミコチ 1巻 (ビームコミックス)

ハクメイとミコチ 1巻 (ビームコミックス)

ということで、樫木祐人先生『ハクレイとミコチ』のレビューです。この作品を知ったのは、『乙嫁語り』5巻に挟まれていた試し読み用の小冊子だったのですか、かわいいキャラクターと背景の細かい描きこみにグッときて、単行本を買ってしまいました。最近こういう試し読み小冊子の封入が増えていて、嬉しい限りです。
保存食や雑貨品などを作って生計を立てるミコチと、修理屋のハクメイ。二人の小人の女の子のお話。1巻の時点では、大きなストーリーはありません。ハクメイとミコチを中心とした、自然の中での生活が描かれているだけです。『よつばと!』のような日常系、といった感じでしょうか。
でも、その「日常」が普通の人間社会ではなく、自然の中に作られた、小人や動物たちによる社会。自然のものをベースにしながら、彼らは人間のように建築物や歯車、陶器や革製品などの物質文化を作り、同時に料理や歌、賭け事などの精神文化も生み出しています。電気やガスは無いようですから、数百年前の人間文化と大差ないですね。ハクメイとミコチの住む森の中の家はヨーロッパのお伽話の世界のようですし、住人たちが商売を営む港の市場はまるでアジアの裏市のように雑然としています。そんな、洋の東西と古今が混淆した童話的世界での日常が描かれているのが、この作品なんです。
そういう感じの「日常」ものですから、私たちのそれとは違う世界を覗き見しているわけで、そのSF(少し不思議)感が楽しい。誰かが楽しげに暮らす姿というのは見てて心地いものですが、それが小人だったり小動物だったりするのですから、可愛くさえあるのです。ずるいや!
上で「童話的世界」と書きましたが、私が思いだしたのは、子供の頃に読んだ絵本『14ひき』シリーズでした。
14ひきのやまいも (14ひきのシリーズ)

14ひきのやまいも (14ひきのシリーズ)

森で暮らす14匹のねずみの一家を描いた絵本です。もう記憶はおぼろですが、小さい生き物が自然の中で社会を作り生活を営んでいることから、連想されたのですかね。
まさに絵本のごとく、読んでてニコニコできるような作品です。


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