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「サナギさん」で一番好きなキャラ、ハルナさんについて喋ろうか

サナギさん 6 (少年チャンピオン・コミックス)

サナギさん 6 (少年チャンピオン・コミックス)

ということで、ハルナさんについての記事です。

サナギさん 5巻 p87より)
サナギさん」ワールドの誇る空想家、ハルナさん。その空想力は、ワールドのもう一人の主役、フユちゃんにひけをとらないものであり、一つの事柄への思考を深化させることについては、フユちゃんさえ凌駕しうる、ある意味トップレベルの頭脳の持ち主だとも言える。
基本的にピンでの登場が多い彼女。一人で空想を始め、一人で空想に驚き、恐れ、憤り、照れ、焦り、戸惑う。時として、周囲に漏れたその空想でサナギさんたちを驚かせ、また感心させる。
また、表情の変化にも乏しく、大きく見開かれた目と一文字に引き絞られた口が崩れることはほとんどなく、そして意外に睫毛が長い。
ピンでの登場が多いこととも関係があるのだが、無口。フキダシに囲われた台詞はかなり少なく、誰かに聞かせるためのものではない心理独白は、かなり素っ気無い言葉遣いでなされる。

そんな感じのハルナさん。そんなハルナさんが、とてもいいと思います。


なんでしょうね、まず基本的にこの作品のキャラって、ピンでは存在していないんですよね。
例えばサナギさんとフユちゃんのペアであるとか、タカシくんとサダハルくんのペアであるとか、サナギさんとフユちゃんとモリカワさんのトリオであるとか、誰かと一緒にいることで各キャラたちは活き活きと動き出します。というか、ピンで4コマ一本を乗り切っているのは、サナギさんとハルナさんくらいで、これに例外は非常にわずかしかないと思います。

サナギさんの場合、主人公補正というか、ピンでネタになる時は、その前後のネタと視点を共有しているのがほとんどです。例えば5巻のp7「掃除.4」はサナギさん一人ですが、これはその前後の「掃除.3」、「掃除.5」と視点の連なりを見せています。「掃除.3」でマナミさんが導入したネタとしての視点を、「掃除.4」でサナギさんは一人で実践し、「掃除.5」のほとんどまでそれを引きずりますが、「5」の最後ででてきたフユちゃんにひっくり返されるのです。このように、サナギさんのピンは流れの中のピンであり、完全に単独でネタとなる場合はまずありません。たぶん。

ですがハルナさんは逆に、ほとんどのネタをピンで乗り切ります。この場合、「乗り切る」というほど積極的なものではなく、「普通にこなす」くらいの、何も気負ってません。ハルナさんが一人でいる場合、そこに他の人を必ずしも必要としていないのです。これは「サナギさん」ワールドに限らず、他の作品でもなかなか見られないキャラ付けでしょう。現実の人間でも勿論そうですが、誰とも関わらずに価値を作り出せる人間なんて、そうそういないのです(ちなみに以前の記事(参考;12月生まれの少年/施川ユウキ/竹書房 - ポンコツ山田.com)でもちょろっと書きましたが、「12月生まれの少年」の主人公・柊も、同様な稀有なキャラ付けをされています)。

このように、他のキャラとの交流があまり描かれず、またキャラ自身必要としないハルナさん。ここには、「クール」とういう性格が、キャラ間の関係の描写から、記号的に付与されます。ですが、実際のハルナさんは、「クール」とは少々遠いところにいる女の子です。上にもちょろと書きましたが、ハルナさんは自ら没入していく空想の世界で、様々な感情を発露させます。「8」のナイスバディさに驚き、布団にまつわる状況にエキサイトし、トースターから飛び出るトーストには敬意を払い、ホットミルクの膜に恐怖を感じる。人付き合いこそ頻繁ではないかもしれませんし、表面的には感情の表出が少ないかもしれませんが、内心にはあっと驚くほど闊達な空想力と感情が飛び交っているのです。
そのギャップがいい!


あと、言葉遣いのギャップということで、普段の空想ではハルナさんは常体で喋りますが、実際に誰かと喋る時には、ちょっとだけ女の子らしい言葉遣いをします。

(同書 p36 「夕立.5」より)

(同書 p87 「お酒.5」より)

いつも常体で喋る無表情じゃ素っ気無さ過ぎるし、常に女の子らしく喋ったら、そんなキャラは他にもたくさんいる。作品上、ほとんどの言葉遣いは常体だけど、たまの台詞はちょっと柔らかい。
そのギャップもいい!


で、あとはクールな外見から時たま見せる照れ顔ですね。

サナギさん 6巻 p119 「髪.6」より)

私見ですが、たぶんハルナさんは「サナギさん」ワールドの登場人物の中で、かなり上位の容姿の持ち主だと思います。身体のバランスなんてこの作品内ではほぼ論じることは不可能ですが(ほぼ唯一の例外が吉沢さんですか)、顔面の描写ということなら、パッチリした目と、瞬きすれば音がしそうなほどの睫毛。そしてきゅっと引き締めた口。普通に考えれば、実に端正な美少女となるでしょう。
まあこの作品では美少女という言葉もなんだか虚しいですが、デフォルメが強い分、脳内変換がなされる度合いも強いので、フィルターを通したハルナさんはきっと美少女に違いない。
たまごまごごはんさんのこちらの記事に投稿された、座ブトンさんの描かれたハルナさんのかわいさはとてもいいです。ディモールトいい!


なんだか全体的に「ギャップこそ全て」みたいな記事になってしまいましたが、そういうわけでもありません。
頭がいいけど考えすぎな子、頭がいいのにちょっとガードが甘い子っていうのがいいのです。しかも表面上はクール。バッチリです。
VIVAハルナさん。是非もう一度「サナギさん」を読み返して、ハルナさんのかわいさにニヤニヤしてください。



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サナギさんありがとう企画〜バスよりもメロスよりも早いよ〜
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