ポンコツ山田.com

漫画やアニメ、小説などについて、思ったことを恬淡と。

今井哲也

『アリスと蔵六』フキダシによって近づいた漫画とアニメの表現あるいは時間の話

アニメ化! 大事なことなのでもう一度言います。 ア ニ メ 化 ! !アリスと蔵六 7 (リュウコミックス)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2016/11/11メディア: コミックこの商品を含むブログ (3件) を見るということで、2016年も終わりに…

五人の作家によるそれぞれの蟲の物語 『蟲師 外譚集』の話

蟲。それは、私たちが普段知るものとは別の形をした命。より生命の現生体に近いもの。此処にも、其処にも、彼処にも、到ところに蟲はいるけれど、それを見ることのできる者は少なく、共に在る術を知る者はさらに少ない。 蟲と共に在る術を知る者、人は彼らを…

今井哲也の描く生々しい汚濁の話

もう発売から一か月経ってしまいましたが、今井哲也先生の『アリスと蔵六』2巻。アリスと蔵六 (2) (リュウコミックス)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2013/09/13メディア: コミックこの商品を含むブログ (8件) を見る感動的な話はもとより…

『アリスと蔵六』から考える、枠線を超えるフキダシの効能の話

さて今日は、前回、といっても半月ほど前の話になってしまいましたが、レビューした『アリスと蔵六』から、フキダシの使い方についてちょいと考えてみたいと思います。アリスと蔵六 1 (リュウコミックス)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 201…

超能力ロリ少女が出会ったThe 頑固爺『アリスと蔵六』の話

新宿に仕事場を構える初老の男性・樫村蔵六。曲がったことが大嫌いで、子供に説教代わりの拳骨をぶん回すことも厭わないそんな彼は、ある日、フリフリのドレスを着た金髪の少女・紗名に出会った。彼女は奇妙だった。場違いな格好。不自然な挙動。ピントの外…

『ぼくらのよあけ』二つの「友達」とそこを渡る者の話

『ぼくらのよあけ』強化月間の一区切りの記事です。ぼくらのよあけ(2) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/22メディア: コミック購入: 11人 クリック: 124回この商品を含むブログ (50件) を見るこの作品のテーマというこ…

『ぼくらのよあけ』特異点を超えたナナコの「変化」と生命の話

12月に入って書いてきた、今井哲也先生『ぼくらのよあけ』の記事もこれで3回目。今回と次回で作品のテーマと言える題材について考えて、一つの区切りとしたいと思います。ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2…

『ぼくらのよあけ』記憶を塗り替える28年越しの打ち上げの話

前回に引き続き、『ぼくらのよあけ』について。ぼくらのよあけ(2) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/22メディア: コミック購入: 11人 クリック: 124回この商品を含むブログ (50件) を見る作品の舞台となる時代は2038年…

『ぼくらのよあけ』漫画における、人間と、人間ぽいけど人間ではないものの顔の話

全10回の集中連載を終えた、今井哲也先生の『ぼくらのよあけ』。ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/23メディア: コミック購入: 29人 クリック: 407回この商品を含むブログ (70件) を見るぼくらのよあ…

『ぼくらのよあけ』セミの声と、夏と、絵と言葉の時間の話

今井哲也先生の連載二作目である『ぼくらのよあけ』。ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/06/23メディア: コミック購入: 29人 クリック: 407回この商品を含むブログ (70件) を見る今井先生の表現上の特徴…

『ぼくらのよあけ』奥行きのある空間と、子ども達の知った広い世界の話

先ごろ1巻の発売された『ぼくらのよあけ』。ちょっと先の未来、小学生達が自分たちの住んでいる団地を通じて宇宙と、そして人と繋がっていくSFジュブナイル。子ども的な近視眼さと、それの裏返しになる「楽しいこと」へとひた走る熱情を通して、自分のほんの…

小学生は団地から宇宙を目指す 『ぼくらのよあけ』の話

2028年。携帯やネット、A.Iがぐっと身近になった時代。小学四年の沢渡悠真は、最近親が買ったオートボット*1のナナコがちょっと気に入らないものの、日々を活発に暮らす宇宙大好きの少年。今日も今日とて同じ団地に住んでいる幼馴染の岸真悟、田所銀之介の二…

漫画表現の中の、顔の見えない背中が語る内心の話

村田雄介先生の『ヘタッピマンガ研究所R』に、こんな言葉が出てきます。 一にも二にも目ですね 上辺の感情がどうあれ キャラの本心は目に反映させる様にしてます 絵で人物の内面を見せる方法は目の表現以外にない! と ここでは言い切っちゃいましょう 昔か…

アニメ作りは楽しい!「楽しい」で駆動する高校生達『ハックス!』の話

ハックス!(1) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/11/21メディア: コミック購入: 18人 クリック: 162回この商品を含むブログ (74件) を見る高校に入学したての女子高生・阿佐実みよしは、新入生歓迎会で見たアニメに心奪わ…

『ハックス!』「外」を知らない高校生と、知らなかろうと存在する「外」の話

スーパー『ハックス!』タイムはまだまだ続行中です。 今回は、高校というクローズドな社会の中の重層的・円環的な関係性と、それを取り囲んで存在する外部の話。 (アフタヌーンKC)" title="ハックス!(4) (アフタヌーンKC)">ハックス!(4) (アフタヌーンKC)作…

「ハックス!」対構造により鮮明に描かれるキャラクターたちの話

完結した「ハックス!」を前にして、どうにもウンウン唸っているわけですよ。いったいどういう風に感想を書けばいいのかと。大好きなだけに思うところはいっぱいあるのですが、大好きなだけにそれをどうまとめていいかわからない。感想なんちゅう曖昧なもの…

「ハックス!」「こうしておる場合ではない」みよしから「こうしている場合ではない」みよしへの変化の話

今月発売の4巻で終わりを向かえた「ハックス!」。とても好きな作品ですので、色々思うところはあるのですが、今日はまず、主人公・みよしの最終話での台詞について考えてみたいと思います。 (アフタヌーンKC)" title="ハックス!(4) (アフタヌーンKC)">ハッ…

「ハックス!」に見る、漫画空間の立体感ある奥行きの話

明日発売のアフタヌーン六月号で最終回を迎える「ハックス!」。作品の総括は来月発売のコミックスまで待つとして、今回は「ハックス!」から感じる空間の存在感、立体感についてです。ハックス!(3) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社…

「ハックス!」から感じる「柔らか」な印象の話

あけましておめでとうござっす。山田っす。旧年中は弊ブログにご訪問ありがとうござっした。新年早々パねえ感じなんで、今年はこういうテンションでいこうと思ってるっす。鬼よろしくっす。 まあ嘘なんですけど、新年初更新は、昨年の山田ランキングで見事一…

パラパラ漫画とアニメの違い 〜時間の連続性を与えられた絵の話

「ハックス!」1巻の第4話で、パラパラ漫画とアニメの違いについて描かれていました。ハックス!(1) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/11/21メディア: コミック購入: 18人 クリック: 162回この商品を含むブログ (74件) を…

感動の熱量と内容を両立して伝達するにはどうすればいいのか、「ハックス!」を例に考えてみる話

ハックス!(1) (アフタヌーンKC)作者: 今井哲也出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/11/21メディア: コミック購入: 18人 クリック: 162回この商品を含むブログ (74件) を見る 阿佐実みよし、高校に入学したばかりです。 新入生歓迎イベントで、すっごいアニ…